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弁護士の監督官庁はどこ? [弁護士会]

《クイズ1》 税理士の監督官庁は国税庁、司法書士の監督官庁は法務省。それでは、弁護士の監督官庁はどこ?。 答え、弁護士を監督する官庁はない。

《クイズ2》 それでは、弁護士が非違行為(悪いこと)をした場合、誰が監督し、誰が処分をするのか?答え、弁護士会(弁護士法31条)。

《クイズ3》 なぜ弁護士会が「弁護士の指導、監督」をするのか? なぜ監督官庁がないのか?

弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としている(弁護士法1条)。そして、国民の基本的人権を擁護し、社会正義を実現するためには、ときに国や権力を相手に戦わなくてはならない。もし、監督官庁があり、監督官庁の顔色をうかがわなければならないと、矛先も鈍ることになるからである。
 そのため、弁護士には法律で「弁護士自治」が認められることになっている。国民の人権と社会正義の実現のために「弁護士自治」が認められていると言っても過言ではない。

  弁護士会は、強制加入団体で、弁護士会に入らなければ弁護士としての活動をすることができない(弁護士法8条9条)。この点は、医師とは異なる。医師は医師会に加入しなくても医師としての活動ができる。弁護士会に加入させて、弁護士を弁護士会の監督の下に置くための便法である。

第五十六条 弁護士及び弁護士法人は、この法律又は所属弁護士会若しくは日本弁護士連合会の会則に違反し、所属弁護士会の秩序又は信用を害し、その他職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があつたときは、懲戒を受ける。
2 懲戒は、その弁護士又は弁護士法人の所属弁護士会が、これを行う。
第五十七条 弁護士に対する懲戒は、次の四種とする。
 一 戒告
 二 二年以内の業務の停止
 三 退会命令
 四 除名

 そして、弁護士が弁護士としての品位を失うべき非行をした場合には、各地の弁護士会が、その弁護士を懲戒する(罰する)。「退会命令」や「除名」になった場合には、弁護士としての資格を失うことになる。

 市民などから弁護士会に懲戒請求があった場合、まず綱紀委員会で審議がなされる。綱紀委員会は前さばきをして、懲戒委員会での審理が相当か否かを判断する。懲戒委員会に送付された案件は、懲戒相当か否か、それに量刑を決める。綱紀委員会で懲戒委員会に送付する必要がないと判断された案件については綱紀委員会のみで終結して懲戒にはならない。

 私は、2006年に弁護士会の副会長に就任した。しかも、綱紀・懲戒担当の副会長だった。しかし、綱紀委員会や懲戒委員会は、理事者から独立していて、各委員会での議論は全て秘密である。会長・副会長からの圧力を受けず公正中立に判断するために、そのようなスキームになっている。

 弁護士会は、「弁護士自治」ひいては国民の人権や社会正義を実現するために、日夜奮闘していることをご理解いただきたい。


 



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英語を書く

あなたが本当に書いているので有益な。まさにここで私は知らない素晴らしい記事をお寄せいただきありがとうございます。
by 英語を書く (2013-05-31 21:48) 

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